ボンジュール!
さて、今回は僕がフランスで経験したことを綴るフランス体験記。フランスで滞在許可証申請を却下されたお話しをします。
ぼくは学生ビザでフランスに来て、フランスで学生用の滞在許可証を取得しました。そして、フランスの大学で修士課程を修了したあと、1年間の就活用の滞在許可証を取得したのですが、就労者用の滞在許可証取得の条件を満たす仕事が見つかりそうになかったので、当時同棲していたフランス人とPACS(パックス)をし、VPF(la vie privée et familiale)と呼ばれるフランス人の家族用の滞在許可証の申請をすることにしました。
実際、僕の知り合いにもパックスでこのVPFの滞在許可証を取得した人はいましたし、ネットの情報を見ても大丈夫そうでした。念には念を入れて、僕が当時住んでいた市が提供していた外国人支援サービスで、法的なアドバイスをもらって書類を作成し申請をしたのですが、結果はなんと、申請却下。。。
その後、異議申し立てをしましたが、それでも却下。
結局、弁護士の先生に相談することにし、先生の助言に従ってフランス人のパートナーと結婚することでVPFの滞在許可証取得に成功しました。
この記事では、ぼくがVPFの滞在許可証の申請を却下されたいきさつと、どうしてPACS(パックス)で申請が却下されたのかについてお話ししたいと思います。
ただ、これはあくまで個人的経験にすぎないので、参考程度に考えていただけると幸いです。
それでは、本題。
家族用(VPF)の滞在許可証申請を却下された経緯
パックスで家族用(VPF)の滞在許可証の申請を決意
ぼくは学生ビザでフランスに来て、フランスで学生用の滞在許可証を取得しました。そして、フランスの大学で修士課程を修了したあと、1年間の就活用の滞在許可証を取得したのですが、就労者用の滞在許可証取得の条件を満たす仕事が見つかりそうになかったので、当時同棲していたフランス人とPACS(パックス)をし、VPF(la vie privée et familiale)と呼ばれるフランス人の家族用の滞在許可証の申請をすることにしました。
実際、僕の知り合いにもパックスでこのVPFの滞在許可証を取得した人はいましたし、ネットの情報を見ても大丈夫そうでした。
市の外国人支援サービスにアドバイスを求める
念には念を入れて、僕が当時住んでいた市が提供していた外国人支援サービス(無料)で、法的なアドバイスをもらうことにしました。
電話で予約を入れ、フランス人のパートナーと一緒にアドバイザーに会いにいき、1時間ほど話をしました。
気がかりだったのは、パックスの期間と同棲の期間が違うこと(パックスは数ヶ月で、同棲は一年以上)でしたが、結論から言えば、僕の条件で申請は「可能」ということだったので、必要な書類を集めることに。
ただ、後から振り返ってみると、そのアドバイザーにはどこかアマチュアくさいところがありました。そもそもフランス語が母語ではなく、フランス語の文章作成にも少し時間がかかるような方でした。
書類を揃える
とはいえ、法的なアドバイスをもらったことに変わりはないので、大船に乗った気持ちで心安らかに書類を集め始めました。
VPFの滞在許可証申請に必要な書類は県庁(préfecture)のホームページから確認できますが、中には、「ーを証明するもの」という類の曖昧な表現がみられます。
しかしこっちにはアドバイザーがついているし、アドバイザーが集めるように言った書類はすべて集めました。
そして書類を郵送して申請。
申請が却下される
2ヶ月ほど待って、帰ってきた返事は申請却下。
理由は、同棲の期間が短すぎるというものでしたが、これは市役所でもらってきた同棲証明書(attestation de vie commune)に記載された日付を根拠にした理由でした。
実は、この同棲証明書は市のアドバイザーが僕たちにもらってこいと言ったものです。もらいに行くと、同棲証明書は同棲を始めた日付からではなく、申請をした日付から同棲を証明するものでした。
でももらってこいと言われたのだから、それをもらって申請書類に加えて申請したのでした。
で、申請却下の理由はただただこの同棲証明書の日付だけを見て、同棲期間が短すぎると言っていたのでした。
他の書類を見れば僕たちが一年以上同棲していることは明らかなはずなのに、こんなのはあんまりだと憤慨し、アドバイザーに再度会って、異議申し立てをすることに。
しかし、異議申し立てをしても結論はひっくり返らず、持っていた滞在許可証の有効期限も切れて、絶望的な状況に陥ったのでした。
弁護士に相談
そこで、相談したのがパートナーの父親の知り合いの弁護士の先生。
市の支援サービスとは違い有料ですが、背に腹はかえられません。
結論から言えば、最初からこの先生に相談しておけばよかった、ということになります。。。
ぼくが経てきたあれこれを説明すると、先生はまず僕たちが相談した市のアドバイザーに対して腹を立てました。先生によると、そのアドバイザーはエキスパートではなく、善人面をして人の人生を弄ぶ人(酷い言い方ですが、それを聞いた時胸がスカッとしました笑)ということでした。
市のアドバイザーはパックスをしても結婚をしても社会的ステータスは同じだと言ったのですが、実際は、パックスと結婚には大きな違いがあり、とりわけVPF申請においては、県庁はパックスでの申請を却下することができるのに対して、結婚での申請を却下することができないということでした。
とりわけ昨今は、同性愛者の結婚が認められたため、前にくらべてパックスの力が下がっているのだそうです。僕の申請が却下されたのにもその辺が影響しているようでした。
ということで、もしその気があるのなら結婚するのがいちばんかんたんな解決法だということでした。
結婚して、再度申請
僕たちに意義はなかったので、結婚して再度申請することに。
パックスの申請と結婚の申請の違いは、申請方法にも関わってきます。パックスでの申請が書類郵送による申請だったのに対して、結婚による申請はオンラインで可能です。ずっとスムーズなんですね。
申請後に6ヶ月の結婚期間が必要と言われ、また6ヶ月まって、もう一度申請し、ようやくVPFの滞在許可証を取得することができました。
長かった。。。
以上、フランスで家族用(VPF)の滞在許可証申請を却下された話でした。ご参考になったとすれば幸いです。
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