ボンジュール!
今回は「フランス語で本を読もう」の第2回目。
「フランス語で本を読もう」シリーズでは、ぼくが読んだ、あるいはこれから読む予定のフランス語の本をみなさんに紹介します。
ここでフランス語の本というのは、原書であれ翻訳であれ、フランス語で書かれた本のこと。ですので、カミュの『異邦人』も紫式部の『源氏物語』のフランス語訳もフランス語の本にカウントします。
ちなみに、このシリーズでは基本的にフランス語の本にまつわる個人的な意見や感想をしゃべるだけです。解題やレクチャーみたいなことはしません(できません)。
駄弁が功を奏して、読者のみなさんとフランス語書籍とのささやかな出会いの場になれば幸いです。
それでは、本題に移りましょう。
今回僕が読んだのは、フランス人作家ピエール・ルメートルのTrois jours et une vieです。ピエール・ルメートルといえば、2013年にAu revoir là-hautでフランス最高峰の文学賞ゴンクール賞を受賞したこともある有名作家。Trois jours et une vieは、2016年に発表された作品です。
実を言うと、僕がピエール・ルメートルを読むのはこれが初めて。いつか読もう読もうと思っているうちにいつの間にか30代半ばになってしまいました笑
Trois jours et une vieは、フランスのサスペンス小説です。舞台は田舎の町ボヴァル、主人公は12才の少年アントワーヌ。1999年にボヴァルで起こった悲劇によって損なわれてしまうアントワーヌの人生が描かれています。
ルメートルの文章は読みやすく、続きが気になってすらすら読めるので、僕はかなり楽しめました。どんな話か気になる方は原書で読むか、あるいは翻訳も出ているので、そちらを参照してみてください。邦題は「僕が死んだあの森」。
ちなみに原書の冒頭は次のようになります。
À la fin de décembre 1999, une surprenante série d’événements tragiques s’abattit sur Beauval, au premier rang desquels, bien sûr, la disparition du petit Rémi Desmedt. Dans cette région couverte de forêts, soumise à des rythmes lents, la disparition soudaine de cet enfant provoqua la stupeur et fut même considérée, par bien des habitants, comme le signe annonciateur des catastrophes à venir.
Trois jours et une vie / Pierre Lemaitre
Pour Antoine, qui fut au centre de ce drame, tout commença par la mort du chien.
まだ読んだことがない方はこの機会にいかがでしょう?
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